台北戯棚御紹介

伝統舞台芸術の新劇場-- 伝奇はこうして受け継がれる タイペイ‧アイ で中国伝統舞台芸術を心行くまで体験しましょう。

臺北戲棚沿革

【台北戯棚】(Taipei EYE、タイペイ‧アイ)を語るには、芸術、占領、戦争、中国人、日本人、アメリカ人、そしてそれと関わりがあった非常にユニークな台湾人の一家族に触れなければ語れません。【タイペイ‧アイ】に一歩足を踏み入れれば、台湾芸術史の【浴火鳳凰】(鳳凰は火を浴びて羽を焼かれても再び生き返るという言伝え)に喩えられる伝奇の一節を体で感じることが出来るのです。

縁起

1915年、台湾人は日本の統治下にあり、下等国民の毎日を送っていました。その頃商売人であった辜顕栄氏は、日本人の手から大稲埕にあった【淡水戯館】を買い受けて改築し、【台湾新舞台】と名を改め、上海から京劇班を呼び、福建と地元の歌仔戯班とともに上演させました。これは台北、そして台湾では初めての試みで、中華伝統芸術のパフォーマンスの場として、非常に重要視される所になりました。

浴火

第二次世界大戦中、台湾は日本の植民地であったため、アメリカ空軍の激しい空爆を受け、辜顕栄氏が心を込めて育んだ【台湾新舞台】も一片の廃墟と化してしまいました。

再生

1989年、辜顕栄氏のあとを継がれて、令息の辜振甫氏は台北において「辜公亮文教基金会」を設立され、京劇を広める事に力を尽くされました。彼は京劇大師である李少春の令息で、アメリカ‧リンカン‧センターから「The Best Asian Performing Artist」を受賞した李宝春氏と共同でこの仕事を主宰して来られました。李宝春氏は更に「台北新劇団」を創立され、世界の主たる国際芸術フェスティバルに巡回公演し、欧米や日本の演芸界に中華文化に対する認識を高めるのに貢献しています。

鳳凰

1997年辜氏家族は台北市に【新舞台】を再建されました。その現代化された設備と行き届いたサービスは、現在台湾唯一の民営パフォーマンスホールとして好評を博しています。過去5年の間、中国から京劇、崑劇、評彈、梨園、高甲など異なる種類の劇団をあまねく招いて演出し、台湾と中国の文化交流の先駆けとなっています。ちなみに辜振甫氏は1960年代から中日、中米、および台湾と中国の正式関係を取り持つパイオニアであり、事実上折衝を行ってきた方でもあります。

鳳凰再び現れる

2002年、辜氏企業「台湾セメント公司」の新しく建てられた【台泥大楼】(台湾セメントビル)が落成し、鉄灰色の大理石建築は台北市でも最も繁華な中山区にその偉容を現しました。これは世界にも名だたる在日台湾人建築師 郭茂林氏の手による傑作であります。「辜公亮文教基金会」はこの【台泥大楼】に【台北戯棚(タイペイ‧アイ)】を設け、もっぱら来訪者のために設計された伝統芸術パフォーマンスの場としてオープンしました。毎週金、土曜日の夜には、音楽、演劇、バラエティーショーなどのプログラムが新しい観光スポットとしてお客様を魅了しています。

【台北戯棚(タイペイ‧アイ)】

【台北戯棚(タイペイ‧アイ)】にお越しの皆様にも台北人の伝奇に参加してみてはいかがですか?これは体験であり、芸術です;破壊や統御では決してありません。 「タイペイ・アイ」は海外からのお客様のために作られた台湾伝統舞台芸術のステージです。短い90分の間、皆様に台湾百年来の素敵な芸術パフォーマンスを気軽にお楽しみいただけます。台湾は長い歳月の変化を経験した後、豊富で多方面にわたる文化と貴重なパフォーマンスアートが生まれました。「辜公亮文教基金會」は皆様が伝統文化に触れ、素晴らしい芸術を楽しんでいただきたいと願っています。「タイペイ・アイ」は2004年2月毎週金、土曜日、台泥大樓【士敏庁】にてパフォーマンス開始。海外に名を知られる演出団体によるパフォーマンスで、掌中人形劇、北管八音、南管樂舞、民俗舞踊、京劇、民俗特技などがあります。また、ロビーでの京劇メーク鑑賞や記念撮影など、驚きと感動の連続です!

国民文化水準定上げ、文化建国のイメージを樹立

世界各地の大都市では、皆それぞれの独特なパフォーマンスアートの窓口を所有し、その都市の文化特質を表現し、海外からのお客様を魅了します。中華文化は博大で奥深く、昔から現代に至るまで、途切れることのなく続いています。台湾は伝統芸術を基に、特色のある伝統芸術鑑賞スポットを作らなければなりません。「タイペイ・アイ」は国民文化の水準を上げ、優れた国際イメージを樹立したいと努力しています。

国民の精神生活を豊かにし、教育と同時に楽しむこと

国民の生活品質を大事にすることは、先進国家の大きな課題のひとつであります;衣食住と交通以外に、レジャーや心身共に楽しむことも大事にしなければいけません。文化や芸術活動に参加、または鑑賞することは、大変良い方法であります。舞台劇、音楽会、オペラなどの西洋芸術や、人形劇、京劇、地方戯曲、民俗間特技、民俗音楽と舞踊などの台湾伝統芸術に触れる事は、国民の生活品質を上げ、確実に文化教育に役立ちます。

伝統芸術の素晴らしさを広げ、海外にわが国の文化を理解してもらうこと

台湾伝統舞台芸術の中には歌と踊り、戯法、戯曲、曲芸、音樂、原住民歌舞等があり、皆中華文化特有のスタイルを表しています。そのため、「定時定所」、「入門性」、「娯楽性」のあるパフォーマンスで、国民と海外からのお客様が共に鑑賞し、魅了され、わが国の文化を理解し、楽しんでいただきたいと思っています。

民間が自主的に文化に参加すると同時に、建設施設にも注目。良質の劇場とプログラムを提供し、社会に貢献すること

素晴らしいパフォーマンスは優秀な出演団体以外に、設備の整った演出会場が必要です。現在台湾では良質な劇場が限られています。ホール、会議場、宴会場、リハーサル会場などの不適当な場所でのパフォーマンスは演出品質に影響し、鑑賞者にも良くない印象を与えます。政府は民間を奨励し、民間は良質の劇場、クリエーション、プログラムを提供します。

政府と民間資金を整合し、文化と観光に貢献すること

社会の成長と人の教養は密接な関係があり、経済が成長する中、国家間の競争が激しくなり、文化教育、文化外交と経済生産力を上げることは同等に大切なことです。民間企業と社会人類文化は互いに影響しあい、依存します。企業団体と芸術家たちとはこのような関係で協力し合い、同胞と次の世代に貢献するべきです。